大問3(3) 解答
さて、楽しい数学の時間です。
問題はこちら。
大問 3(3)(解答)
(証明) $$S_k(P-1)について (k=1,2,…,P-2) $$
以下、合同式は \(P \)を法とする。
(ⅰ) $$k=1 のとき$$
大問 3(2)より
$$T_n(P-1)= P^n-P≡0 (n ∈\mathbb{N})$$ …①
$$また、T_1(P-1)= S_1(P-1) $$
$$よって S_1(P-1)≡0 となり成立する。$$
$$ (ⅱ) k=m のとき (P-3≧m≧1 ∩ m∈\mathbb{N}) $$
$$P=3 のとき k=1 であり S_k(P-1)≡1+2≡0$$
$$よって P≧5 において考える。(すると P-3 は自然数である) $$
$$このとき、S_1(P-1)≡0, S_2(P-1)≡0,…, S_m(P-1)≡0 $$…②
が成立すると仮定する。
$$(ⅲ)k=m+1 のとき$$
$$T_{m+2}(P-1)={}_{m+2} C_1S_1(P-1)+{}_{m+2} C_2S_2(P-1)+…+{}_{m+2} C_mS_m(P-1) +{}_{m+2} C_{m+1}S_{m+1}(P-1) $$…③
$$ここで、P は P-1 以下の自然数で構成される合成数とは互いに素であるので、P と(P-1)!は互いに素。$$
$$したがって、(P-1)!の約数である {}_x C_k (x=1,2,…,P-1)と Pも互いに素。$$…④
①~④より
$$S_{m+1}(P-1)≡0 となり、k=m+1 のときも成立する。$$
(ⅰ)~(ⅲ)から、数学的帰納法により、
$$S_k(P-1)≡0 (k=1,2,…,P-2) ■$$
さて如何だったでしょうか・・・
大方の人は、なんだコレ こんなの解けないし 解答もよく解らないと思うのではないでしょうか。
書いた本人の私もそう思います。
しかし、穴のない解答を作るとなると こんな感じです。
そして・・・ 実は授業をした生徒さんには別の解法を教えています。
もっと簡潔で、数学的帰納法もいらないきれいにまとまる解法です。
気になる生徒さんは聞いてくださいな。
勿論、教えますよ