偏差値40中3が1か月で偏差値を30上げて慶應志木高に合格する話.27

これは絶対に、なるべくしてなった 巡りあわせだと思いました。

Tくんは試験、親御さんたちは用があって慶應志木の二次の結果が発表される時間に 誰も見に行けないとのこと。

仕方ない。 じゃあ オレが塾行く途中、寄って行くから。

そう Tくんに告げながら感じていました。 こういう運命になったということは・・・そういうことだろ。

きっと・・・

当日の様子は今でも鮮明に覚えています。

車に乗っている間、割と浮かれ気分な自分に気づき そんなんじゃダメだと言い聞かせながら運転していました。

発表時間より 少し遅い時間に到着、 あわただしく掲示板を確認すると、

ありました。

正規合格 240余名 その中で、Tくんの番号だけ特別に見えました。

おもむろに、ポケットから携帯を取り出すと、写真をパシャリ。

うん 番号写っている。

・・・しかし、それはすぐ消去しました。

Tくんをはじめ 彼にかかわる全ての人の記念を 独り占めしているような そんな気分になってしまったのです。

それから、急いで車に戻ると その場で重要な任務です。 そう、Tくんのお母さんに連絡です。

もしもし・・・ おめでとうございます。 申し訳ないのですが、急いでお金の用意 手続きをお願いします。

Tくんのお母さんは、暫く言葉にならない様子でしたが、気付くと

先生 ありがとうございます。 先生 ありがとうございます。 ・・・

を繰り返していました。

その後は、新所沢の先生に

番号 あったよ 間違いなく。 えっ 信じられないって? いやいや、オレが教えたんだから 受かるに決まってるじゃん。

と電話で軽口を叩き、

そして、例のオープンカーで、Tくんが合格したら聞こうと決めていた曲を 少し大きめの音量で流しながら、上機嫌で塾へ向かうのでした。